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病院の食事は、残念ながらけっして美味しいものではない。
入院して、しばらくたったころ、 備前焼という陶芸の高名な先生が同室にこられた。 お亡くなりになるまで、 ほぼ一年近くを一緒にすごした。 先生はすでに歩くことも困難になり、 食が細く、ご家族の方が何とか食べてもらおうと懸命だった。 天麩羅、ステーキ、トンカツ、ハンバーグから カキをはじめ海の幸、松茸など山の幸など 毎日がご馳走のオンパレード。 先生は食が細く、その中から一口二口しか食べられない。 同じく肺がんで、しかも糖尿病の方と一緒に 毎食、ご相伴にあずかった。 入院当初66キロあった体重が78キロにまで増えてしまった。 服もまったく合わなくなり困った。 がんは衰弱性の病気で、必ず体重が落ち、痩せていくのが普通だ。 先生も、もう一人の方もじりじり痩せていかれる。 先生のあと、数ヶ月でもう一人の方も亡くなった。 自分だけぶくぶく太り生き残っている。 その後、またもとの病院食に戻った。 肺がんのくせに、変な話だが少々ダイエットしなくてはと思い、 5キロほど体重を落としたところ、 主治医から「体重を落とすのは良くない。」とアドバイスを受けた。 先生がお元気だったころとは比べようもないが、 またプチ贅沢が復活した。 まさにプチ贅沢。 副食にラーメンやうどん、そばを必ず付けたり、 天麩羅や中華惣菜、糠漬物やキムチ、 豚汁などをいただくようになる。 大体のものはコンビニや近所の百貨店で買える。 ラーメンやうどん、そばのインスタントは、身体に悪いとかなんとかで、 冷凍ものを電子レンジでチンする。 レトルトのカレーも同様に電子レンジであたためる。 ハムエッグも電子レンジでつくれるが 爆発して顔中、黄身まみれになったこともある。 病院の食事なんて、とても食べれたものではない、 と大声で言う方がいる。 ずいぶん昔の話で、子供がまだ幼かった頃、 家族で大衆中華料理店に行ったことがある。 大変に美味しくない料理だった。 思わず、そのことを声にしそうになった時、 隣の席の家族連れの子供たちが 「美味しい。はじめて食べたあ。」 と明るい声で笑いながら言うのが聞こえた。 生意気なことを口に出さないで良かった、と思った。 自分が恥ずかしいと思った。 心から自分は嫌な奴だと思った。 岡山弁でいう「知ったらしい奴」になるところだった。 病院の食事なんて、、、。 「もう一度言ってみろ。お前は何様なんだ?え~!」 と、天から声が聞こえるような気がする。 今はもう、入院して4年目に入った。 経済的にも贅沢がそろそろ敵になってきた。 ちょうど良いことに食生活を、大幅に見直そうと思っていたところだ。 週二回のお弟子さんが炊いてきてくれている玄米や 根菜類の煮物などが好物になってきている。 実は、病院食を中心に 玄米や根菜類のほうが、 ほんとうの贅沢を知っているということになるのではないか と思い始めている。
by sarno
| 2008-03-20 16:03
| 入院生活
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